不登校とひきこもりの違い 「悩みの違い」編

喜びトリ サイズ小アニです。ちょっとブログはご無沙汰になってしまいました。イベント告知も含めて10日に1回ぐらいのペースで更新しようと思っているので、大目に見てもらえると助かります。

今日はとある方と会ってお話する機会があったのですが、アニは偉そうにペラペラと話してしまいました。調子に乗っておしゃべりになるのは悪い癖です。相手の方には悪いことをしました。ほんとすみません。

その話の中で話題になったことがあるので、今回はその話をします。

アイキャッチと違って真面目な内容ですので、「今ちょっとつらいな」「余裕ないかも」と思っている方は見ないことをオススメします。

1:不登校とひきこもりは一見同じように見える

ほとんどの場合、不登校とひきこもりは一緒に語られることが多いです。実際には様々な違いがありますが、当事者の現状として「社会との接点がとても少ない」のは共通しています。社会参加をしていない(本当はそうでもないのですけど)と思われていることが多いです。

例えば、外出の頻度がとても少ない。他者(家族も含む)とほとんど会話しない。就職・就学していない。確かに結果論として共通項が多い不登校とひきこもりですが、確実に違うものがあると思います。

それは「悩み」の質的な違いです。ちょっと飛躍して分かんないですかね。追々説明します。

ここからはアニの個人的な経験に基づいての感想ですから、あくまで参考程度にお願いします。

ちなみにですが、障がいや病気など、社会の側に課題があるため不登校やひきこもりになってしまった場合は今回言及しません。あしからずです。

(…と言いましたが、障がいに限らず社会的課題が影響を及ぼしていることは多いですが…)

2:不登校になる理由

不登校になる理由といっても色々ありますが、主に2つに分類できると思います。

学校に馴染めなかった

怒りトリ サイズ小アニの場合、不登校になった理由として「馴染めなかった」の一言に尽きると思います。同級生と仲良くする努力をしたのですが、何か違うというか、空回りというか、上辺は仲良くできるのですが「馴染めなかった」です。

それと同時に自分には「価値がない」と思っていました。人間としての「価値がない」という意味です。そんな実感があったので、哀しいかな自然と不登校となってしまいました。

逆に自意識が高くなり、つながりを拒否する場合もあります。「こんなやつらとは付き合ってられない」ということです。これは若い頃にありがちなことではあります。まあ実際は仲良くしたいのですが。

学校でいじめを受けた

いじめとは、いじめる側の人間から「人として扱われない」仕打ちを受けることです。それは人間性の否定であることに間違いありません。

当然ですが、このような仕打ちを受ければ学校に行く理由を失います。

3:ひきこもりになる理由

今回語る「ひきこもり」はいわゆる「社会的ひきこもり(病気や障がいなどが理由でない場合)」です。様々な理由が存在すると思いますが、あえて2つに分けたいと思います。

就職に失敗した/仕事ができなくなった

哀しいトリ サイズ小どんな仕事であれ、それは重要な社会参加の機会です。仕事に就けないということは、即ち社会参加の機会を失うということですので、ひきこもる理由としては十分にあり得ることです。

そして再就職することは、簡単なことではありません。運不運も当然ありますから、頑張りが報われないことは往々にしてあります。

仮に仕事に就いたとしても、過剰な労働やプレッシャーから精神のバランスを崩し、仕事を続けていけなくなってしまうことは多いです。

「したくてもできない」失望感から、ひきこもりへとつながることは容易に想像できると思います。

アニはこれですね。

職場でいじめを受けた

とても残念なことに人間が集団で行動する以上、いじめを失くすことは容易ではありません。いじめを失くす知恵を人間は未だ持ち合わせていないと言って過言ではないでしょう。

いじめは集団的フラストレーションの発散として行われることが多いと思います。職場など社会でのいじめは「パワーハラスメント」「モラルハラスメント」など複雑な背景と手段が存在します。とはいえ学校であろうと職場であろうと「人として扱われない」ことに変わりありません。

4:「人として扱われない/扱わない」「居場所がない/なくなった」

不登校・ひきこもりの両者に共通している絶望感の理由とは「人間的価値の否定」と「存在する場所の喪失」だと思います。

人間的価値の否定

眠りトリ サイズ小いじめなど「人として扱われない」ことを理由に「人としての価値」を他者から不当に貶められた結果、自らを否定することは想像に難しくないです。

もしくは自らの経験などから自分自身を「人らしく扱わない」ことから虚無感に囚われてそうなることもあります。例えば、衣服などを買い与えられることを嫌う不登校・ひきこもりの当事者の方がいます。これは自分自身を衣服を身にまとう「価値がないもの」「意味がないもの」と思っているからです。

また就職・就学をしていないと、周囲から酷く扱われる、つまり人間扱いをされないという場合もあります。不登校・ひきこもりに対する理解は社会的に十分でないので、そういった偏見が未だ存在するのも現実です。

こういった事柄が更に自らの否定に拍車をかけることは多いです。

存在する場所の喪失

人間は良くも悪くも、何かしらの集団(「準拠集団」っていいますけど、詳しくはネット検索してください)に属しておかないと落ち着かない性質を持っています。

それを失うと精神的に不安定になり、自らが持っていた一つの方向性(「夢」「希望」といったもの)が失われやすいです。そもそも疑いなく持っていた価値観・規範がなくなることですから、自分というものが良く分からない感覚になります。

何より孤独感が非常に増します。社会においても「自分は一人なんだ」という実感が、他者との関わりを遠ざける結果につながりやすいです。

5:悩みの質的な違い

不登校もひきこもりも一見同じような悩みに襲われているようですが、その性質は違います。

不登校の悩み

横向きトリ サイズ小不登校になって一番強く抱く悩みは「人生の終わり」という感情です。実際には何とかなることが多いのですが「学校という集団から排除=これから先の人生全てダメ」という感覚はとてもあります。

子どもは大抵の場合、学校を中心とした集団、人とのつながりを形成します。言い換えるならば、人生の全てが学校と家庭の往復で完結していると言えます。子どもにとって学校は絶対的なものです。

大人になっていく過程で自然と学校の立ち位置というものが分かりますから、学校の絶対性は徐々に失われるのですが、子どものころはそうではありません。

ひきこもりの悩み

「人生の終わり」「これからどうしようもない」という感情は不登校と似たり寄ったりなのですが、そう思った過程が決定的に違います。

ひきこもりになってしまう過程は多種多様ですが、総じて何かしらの社会経験を積んできています。つまり具体的な「人生の終わり」を実感しながらひきこもっている訳です。

安定した職業への就職の難しさ、助けてくれる親の高齢化、積み重なった他者への不信など。とても生活に根差しており、そう簡単に解決しない複雑な課題ばかりです。

「悲観的な想像」と「直面する現実」という質の違い

楽しいトリ サイズ小不登校の場合、学校から排除されるという「人生のレールから外れた」といった感覚が強いです。しかし、実際はそうではありません。つまり「悲観的な想像」が悩みの基になっています。

そこで「学校が絶対ではない」「色々な大人への道がある」ことを示せば、自然と何かを見出すことができるでしょうし、学校以外の社会参加をすることによって経験を積むことが可能です。このような過程によって、「悲観的な想像」を「楽観的な希望」へと変えることができると思います。自信を取り戻すこともできます。

ここで重要なのが、子どもが何か見出すまで「待つ」親の姿勢です。親からの「与えられた希望」では課題を解決することはできません。多少の手助けはかまいませんが、親が望むことを与えることは、自分で見出すこととは違います。

特に心配性な人はついつい先回りでやってしまいがちです。心当たりがある方は注意した方が良いかもしれません。

ひきこもりの場合、現実の課題に直面し、自分一人ではもう解決できない状態であることが多いです。「直面する現実」に圧倒されどうすることもできない。これが悩みにつながっています。

そこで現状への解決策を示しつつ、徐々に社会参加するような方法を取らなければいけません。「今しなければならないこと」「これから徐々にするべきこと」を整理し、1つ1つ行動を積み重ねていく必要があると思います。

ただ注意が必要なのは、この「今しなければならないこと」と「これから徐々にするべきこと」は勘違いしやすいことです。

例えば、生活が苦しいから今すぐに就職するのはハッキリ言って無理です。積み重なった人間関係への不信はそう簡単に拭えるものではありません。就職するにしても相応の準備が必要です。

まずは日々を過ごすための環境を整えることを考えるべきでしょう。例えば、生活保護などの社会的支援を検討する必要があります。日々を生活できるようになったら、徐々に社会参加へのステップを踏むことになります。

「今しなければならないこと」とは当面の生活環境を確保することが主です。就職などの本格的な社会参加は段階的に行う「これから徐々にするべきこと」です。

 

喜びトリ…いかがだったでしょうか?偉そうなこと書き連ねました。

改めて今日はアニ調子乗ってます。後日、羞恥心で悶え苦しんでいるでしょう(/ω\)


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