不登校ひきこもりになって右も左も分からず悩んだ時、支援の入口として利用されるのが相談窓口です。相談窓口は行政・民間問わず数多くありますが、それぞれに特徴があります。簡単に傾向を紹介したいと思います。
ひきこもり地域支援センター・保健所
皆さんよくご存じの保健所です。各地域にありますから、自分の住んでいる地域の保健所に相談することになります。
不登校ひきこもりの課題に関しては、精神面の福祉分野からのアプローチが得意としています。単に不登校ひきこもりの相談から精神疾患、障がいなどにも対応しています。広範囲な対応が特徴的です。
相談対象の年齢上限ないため、成人しているひきこもり当事者の相談にお勧めです。
教育系の相談所/スクールカウンセラー/スクールソーシャルワーカー
教育委員会・大学などが設けている相談所、学校に常駐しているカウンセラーなどがあります。教育機関の相談窓口ですから、不登校に関する相談を専門としています。学齢期であればこちらをお勧めします。
注意してほしいのは年齢上限です。大抵の場合、義務教育の範疇(15歳)を目途に対応していますから、それ以上の年齢となると対応が難しい場合があります。成人後は他の相談窓口が良いと思います。
ちなみに、カウンセラーは心理面の相談、ソーシャルワーカーは生活環境面の相談を専門としていますので、相談内容に応じて使い分けるのが良いでしょう。
若者相談窓口
行政機関が主催・委託している相談所で、主に20代から30代までの相談に対応しています。ひきこもりの問題に対して広範囲に対応していますから、どの窓口に相談するのか分からない場合、こちらに相談することが無難です。民間の支援を紹介してほしい場合も悪くない選択肢です。
こちらも年齢制限があります。概ね若者(10~30代)に対応していますので、それ以上の年齢では対応が難しい場合があります。
社会福祉協議会・社会福祉事務所
準行政的機関として各地域にあります。一般的に「社協」と呼ばれています。社協は福祉からのアプローチを専らとしています。不登校ひきこもりに関する問題の中でも生活面の課題であればこちらをお勧めします。例えば生活困窮などですね。
総合相談窓口としてひきこもりの相談を受けてくれますが、各地の社協ごとで対応が違うことがあります。注意してください。
病院
診断・治療を受けるためのものですから、不登校ひきこもりの相談窓口としては少々難があります。ただし心理相談・精神疾患の治療・障がいの診断など専門性を要求される場合は病院が一番でしょう。
どの病院が良いか悩むことも多いと思います。そこでまず保健所などで治療に適した病院を聞きましょう。病院にも得意分野があります。ただし公共機関では評判までは教えてくれません。次に家族会に行くことをお勧めします。
家族会の参加者には病院を利用している方もいます。利用者の声を直に聞くことが一番参考になると思います。
民間団体
NPO法人など不登校ひきこもり支援団体の中には相談も受けている場合が多いです。民間団体は支援している得意分野がありますから、それに応じて相談先を選ぶのが良いでしょう。
心理面の相談、学習分野・就労分野の支援、障がい・DV防止など福祉分野の支援など細かく分野別にあるので必要な支援から選んでください。
基本的に総合相談窓口を持っている団体は対応できない場合でも、他の相談窓口や支援につなげてくれます。困ったら取り敢えずそこに相談してみましょう。
相談は支援につながる第一歩であり、そして不登校ひきこもりの問題に向き合う上で重要なパートナーです。自分に適した相談先を見つけてください。