親の会たんぽぽ『村上公平氏講演会 ひきこもる子どもに向き合う親たちへ ~今、親にできることは?~』に参加してきました!
アニです。
6月11日に行われた親の会たんぽぽ主催『村上公平氏講演会 ひきこもる子どもに向き合う親たちへ ~今、親にできることは?~』に参加してきました。というかアルバイトでお手伝いをしていたのですが(笑)
民間の支援団体のイベントでは希にあるのですが、講演会などで手伝いが必要な場合、スタッフではなく当事者の方にアルバイトとして参加してもらうことがあります。
当事者にとってアルバイトは心理的にハードルが高いものです。そこで比較的安心できてフォローできる人がいる環境、つまり自団体のイベントでアルバイトできるよう計らうのです。
もちろんアルバイトですから、楽ではないです。ですがフォローしてくれるスタッフの人たちがいますし、普通のアルバイトよりは安心感があります。アルバイトが出来たという達成感は、自分でアルバイトする際の自信になります。
雇われて、仕事をし、報酬をもらう。
当たり前のことですが、この当たり前が十分支援の一環となります。アニの場合は支援云々ではなく普通のアルバイトとしてですけど。
今回の講演会は、こういった当事者の方がアルバイトとして準備段階から運営まで主体的に関わって行われた会でした。
主催団体的には懐が痛むので、滅多にできないことです。こういうの行政でもやってくれたら良いのでしょうけど、中々難しいみたいですね。
『ひきこもる子どもに向き合う親たちへ ~今、親にできることは?~』
さて、本編の講演会です。
フルートの独奏によるオープニングイベントではじまった講演会で、アニ的にはちょっと変わったオープニングだと感じましたが、知人曰く親の会ではよくある(?)ことなのだそうです。
講演者の村上公平(キミヒラと読む)さんはNPO法人おおさか教育相談研究所の相談員として大阪教育文化センター「親と子の教育相談室」に携わっておられます。教職員として在職中、長男がいじめによる登校拒否となり、以来30年余り不登校・登校拒否と社会的ひきこもりへの支援・相談活動にあたってこられました。
タイトルの通り、親がひきこもっている子どもたちに対して、どのように接すれば良いか、具体的な事例を交えて講演されました。
アニ個人の感想ですが、何か一つの議題について論ずるといった講演会的雰囲気よりは、親が心得ておくべき事の解説みたいな内容でした。親が知っておくべきマニュアルの勉強でしょうか?
どちらかと言えば学習会的な内容であったと思います。
アニ的に印象に残っているのは、子どもの心理状態についての解説の時でしょうか。
子どもにとって「親であるなら、この苦しみを、100%、今すぐ、分かってほしい」が、親や教師は将来に関心がある。
子どもにとって大事なのは“今”であり、親にとって大事なのは“未来”。このギャップが子どもにとって心の居場所を奪っている。
それを象徴するものとして、一つの詩を紹介されました。
一日中家にいても この心は休まることがなかった
一日中家にいるということは
一日中責める自分との戦い
一日中世間の評価の目を気にし
一日中他人との比較に苦しみ
寝ている時さえ解放されない
休むことが許されないのです
一日中家にいるから
(中略)
だからこそ 一日中家にいることを許してほしかった
この先どうするかではなく
(以下略)
ひきこもっている当事者にとって“家”というのは、自分を守る最後の砦です。
その最後の砦が自分にとって安住の地をではないと悟った時、とてつもない不安に苛まれる。
もし、その不安を煽っているのが親であるなら、こんなに悲しいことはありません。
この詩はそれを表していると思います。
『子ども・若者の居場所について考える交流会』
上記講演会本編終了後、子ども・若者の居場所を作ってみたい、興味がある方、実際に活動されている方などを対象に交流会が開催されました。
内容は子どもの・若者の居場所の事例発表、そして意見交換会。事例の発表団体は以下の通りです。
『ぴあサポートうんぜん』:島原を中心にひきこもり・障がい者の方を支援しています。詳しくはこちら
『自然と暮らしの学校 てつなぐ』:長崎市内で子どもの居場所を提供しています。詳しくはこちら(Facebook)
『フリースクール クレイン・ハーバー』:長崎市内でフリースクールを行っています。詳しくはこちら
事例発表の後は参加者の皆さんとの意見交換で、小規模の会でしたが、和気あいあいとした雰囲気で盛り上がっていました。
アニ的にはこの3団体とも良く知っている団体ですが、事例発表を聞きながら「意外と知らないこと多かったな」と気づかされました。
色んな人の活動を知ることが出来るのが、こういった交流会の醍醐味かもしれません。
また機会があれば行う予定だそうです。支援に興味のある方などは、一度飛び込んでみると新しい発見があるかもしれません。
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