子どもの権利条約 ながさきネット 9月定例会『熊本地震と子ども・若者』に参加してきました
アニです。子どもの権利条約長崎ネット9月定例会『熊本地震と子ども・若者』に参加してきました。
9月4日、台風で延期を余儀なくされ、25日に開催されたイベントです。
今回は熊本在住の山下雅彦さん(東海大学熊本キャンパス教授)による講演でした。
ご本人の「長崎に息抜きしに来たので、気楽に聞いて」という言葉通り、講演会というには気楽な雰囲気でした。
しかし内容はタイトルの通り、4月に発生した熊本地震の痛ましい出来事の話です。
東海大学の学生さんの奮闘や、お亡くなりになった学生さんなど、身近で具体的な話も然ることながら、過酷な経験から感じるPTSD、「なぜ自分が生き残った」という罪悪感、「自分がどうにかしないと」という我が身を顧みない行き過ぎた献身など。
震災で直面する様々な事柄や苦悩など、本当に心苦しい気持ちもありながら、笑顔もある、とても印象深い講演でした。
アニは中でも、子どもたちの話が印象に残っています。
当然ですが、子どもたちにとって地震は凄まじい経験となりました。
不眠・食欲不振・頭痛などから「トイレに一人でいけない」「親に極端に甘える」など。自宅に戻った子どもが壊れた自宅に怯えて「避難所に戻りたい」という言葉は、子どもたちの不安を顕著に示しています。
そんな子どもたちが湧水を利用して“泥あそび”をしている活力は溢れる姿、避難所の手伝いを率先して行う姿。(※写真無くてごめんなさい)
山下さんは“野生がよみがえった”姿だと評されましたが、その姿はまるで“重し”が取れたようだと感じました。
従来あった全ての日常が崩壊した時、人間が本来備えている“本性”みたいなものが顕れる。そんな時があります。
アニは以前、阪神淡路大震災に直面した当事者の話を聞いたことがあります。
率先して助け合う姿もそうですが、普段はしない“野生”を感じるような姿もまた“本性”なのだと思いました。
“本性”という言い方は堅いので、言い換えるならば“自分の思うままに振舞える心”でしょうか。
逆に言えば、普段はその“心”を抑えて生活しているのではないか?
そういった疑念を感じました。
不登校であった子どもたちが、震災に直面して積極的に行動する例はいくつもあります。
この“自分の思うままに振舞える心”こそ、不登校・ひきこもりを考える上で重要な要素なのかもしれない。
話を聞いていて、そんな風に思いました。
最後に上の画像は熊本城の一角です。
この画像と同様に、まだ震災の爪痕は色濃く残っています。
今回の講演で話されたように、震災を日常では気づかないことに気づく機会として、前向きに捉える姿勢を持つことはとても重要です。
しかし同時に、この痛ましい現状に苦しんでいることも忘れてはならないと思います。
月並みな言葉ですが、一刻も早く震災から復興することを祈っています。
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